1970年代初めに、日本と韓国の学者の間で、数回にわたって日韓教授親善セミナーが開かれ、更に日本、韓国、台湾の学者が中心となり、73年には「第1回世界平和に関する国際会議」が開催された。そうした交流の中で、東アジアの連帯を基盤として世界との交流を図ろうとした134名の教授達が中核となって、74年9月28日、日本の世界平和教授アカデミーが創設された。初代会長に松下正寿氏(元立教大学総長)が選ばれた。

その後76年から3年間、学際性というアカデミーの特徴を生かして政策研究、「10年後のナショナル・ゴール研究」に取り組み、その結果 を『国際化時代と日本―10年後の国家目標』という本にまとめて、各界に提言した。当時の『現代用語の基礎知識』には「NG=ナショナル・ゴール=世界平和教授アカデミーが研究している日本の国家目標」との説明が載るほどに、社会的な注目を集めた。

85年から「東アジア総合研究」がスタート。日本と東アジアとの連携について比較的関心の低い時代状況の中、さきがけて東アジア研究に取り組んだ。88年には、韓国、中国から多数の学者を招いて国際会議を開催し、アジア共同体実現の可能性についても議論した。

90年代に入ってからは、あらゆる面でボーダーレス化が進み「地球村」の時代を迎えつつある中で、日本の生存と世界への貢献の道を探求すべく「グローバル・ゴール研究」を開始した。その研究成果 を、『精神革命への挑戦―地球時代宣言』として出版した。97年には「日本人の新しい目標」について総合研究を行い、その結論を提言としてまとめ、橋本龍太郎首相(当時)に提出した。

その後は、青少年とリーダーの育成及び大学改革問題を中心とする高等教育にテーマを絞って研究を継続している。その一つの成果 として、2000年1月に『「新しい道徳教育」への提言―「人格教育」をどう進めるか―』という本を出版した。これは、道徳教育の歴史的経緯とその問題点を洗い出しながら、戦後教育を総決算し、新時代を見据えて、米国などで先進的に進められている「人格教育」の内容を紹介したものである。