中国人の韓国留学ブームが鈍化―韓国人の排他性も一因か

近年増加してきた中国人の韓国留学が,ここにきて鈍化傾向が顕著になりつつあるようだ。
 2012年8月現在,韓国の大学および大学院に在学中の中国人留学整数は,59,317人で,2010年と比べ1500人,率にして2.7%にとどまったことが,教育科学技術部の調査で分かった。2008年44,746人,2009年53,461人と19.5%の増加を示したが,2010年57,783人で8.1%増,2012年が2.7%と低下傾向が顕著になっている。2006年には19,160人であったことを考えると,その変化の推移がよく分かる。
 中国以外の国からの留学生と比べると,その傾向はさらにはっきりする。モンゴル人留学生は,2009年2,724人から2011年には3,699人と35.8%増加,米国人留学生は,2009年1,898人から2011年には2,707人と42.6%増加した。また留学生全体に占める中国人留学生の割合も,2009年70.5%を頂点に低下傾向を示している。地方大学では中国人留学生が毎年数百名単位で減少している。
 一方,中国国内の状況を見ると,海外留学ブームが起きており,2008年以降毎年20%以上の増加率を示し,昨年は史上最高の35万人が海外留学に出た。
 
 2008年の欧州経済危機以降,ユーロの価値が下落する中,中国人留学生は米国や欧州に足を向けつつある。ある中国人留学生は,「以前であれば,海外留学は米国,日本の次が韓国であったが,学費や帰国後のことを考えると,今は米国,欧州,オーストラリア,カナダなどが選ばれている」と語った。
 また中国人に対する韓国の排他的文化も一因となっているようだ。例えば,「無知でよく洗わない」と言って中国人を無視したり,いじめたりする。ある中国人留学生は,「韓国の学生たちは,白人に対しては親切に振舞うが,中国人は無視し,クラスの集まりで私が提案したアイディアについて採択しようとしない。そんな雰囲気なので,国の知り合いにも韓国留学を勧めない」と述べた。
 別の中国人留学生は,「韓国語が分からないと,集まりに入れてもらえない。中国人留学生だけがC評価を取っても“よくやった。うらやましい”という。経済・人文社会研究所が,2010年に中国人留学生1220人を対象に調査した結果では,39.7%が「反韓感情をもっている」と応えた。
 イガンジェ・ソウル大学教授(中国語・文学専攻)は,「中国の国家競争力が強化されるに伴い,留学の多角化が進んでいると思う。政府や大学は,留学生の数的増加にとらわれることなく,優秀な人材を引き入れて大学や国家の威信を高めるような方策を模索すべきだ」と指摘している。

(韓国「世界日報」2012年8月21日付より)